このすば書籍版5巻について。
自分の中で、しっかり整理しておきたいので書く。


[初読後の感想]

色々考えたが「web版を知らなければ素直に楽しめる」という結論に達した。
逆に言えば「web版を知っているから素直に楽しめなかった」のだが。

4巻まではweb版と書籍版で一長一短だと感じていた。
この5巻は、web版で一番好きだった4部(めぐみん編)を再構成している。

紅魔の里への道中は、web版全体の中でも特に印象的だった場面。

・アクセルを舞台にした3部までと一線を画す初めての旅
・日に日に衰弱していくめぐみん(実質タイムリミット有)
・まともに太刀打ちできない格上モンスターたち
・目的地は魔王軍と交戦中という不穏な情報

この長く絶望的な旅路だったからこそ、夜営時の甘酸っぱいやり取りが映えて、その後の里での急接近やシルビア戦、エピローグの感動に繋がると思っている。

ところが書籍版では、かなり様相が変わっている。
まず初めての旅は既に4巻で終えており、アルカンレティア以降から始まる。
その上で道中は大幅にカット。ダクネスさえ貫通するドラゴンゾンビや、いきなり殺しにかかってくるゴーレムが削られたことで、危険な旅の印象が薄れた。
里に向かう目的自体が変わっているので、めぐみんの体調はいつも通りで、カズマが気遣う場面もなくなってしまった。

紅魔の里に着いてからの書き下ろし部分は良かった。
観光名所めぐりや、アクアやダクネスの出番が増えているのは好印象。
ゆんゆんは里に向かう目的にも大きく絡んでいたから、もっと活躍してほしかった。
爆焔を読んだ後だと、余計に影が薄く感じられる。

めぐみんとのやり取りがマイルドになっているのは、物足りないけど妥当。
web版はある意味ちょろい展開で、4部以降のめぐみんは積極的すぎるところはあった。それに説得力を持たせていたのが「弱っているところに優しくされた」という理由だから、今回の話の流れでweb並に濃厚に書かれても困る。

シルビア戦の流れは、ifルートとしてはあり。
カズマとシルビアの対決がなくなったり、テレポートによる翻弄が大幅に減ったり、視点が武器探しに移ったりするので、シルビア自体の印象は薄くなっている。

そして爆裂魔法前後の盛り上がりが物足りない。
カズマの失態をめぐみんが看破したのは、書籍版で一番好きなシーン。
だからこそ、この爆裂魔法で決めてほしかった。あるいは爆裂魔法でさえ全く効かないというのを説明してほしかった。それならレールガン展開も分かる。

一番許せないのはカズマが本当にぱっとしないところ。
特に5巻のカズマは最初から最後まで良いところなしで、そのわりに態度が大きくて好きになれない。
シルビアを強化する失態にしても、web版では自ら謝ったのに書籍版では黙っていて、それを棚に上げてアクアを叱責するのが笑えない。

おかげでめぐみんがカズマを好きになった理由がさっぱり分からない。
カズマも16歳と若返っているから、それで納得するしかないのか。

ここまで変えておいて、終章はweb版からそのまま引っ張ってきている。
名シーンなのは間違いないが、めぐみんが爆裂魔法を諦める動機が弱い。
めぐみんが悩んでいた様子が今までに見られないから、唐突に感じる。
レールガンに吸い込まれた爆裂魔法が最後の一発で良いのか、とも思う。

あとはフォント弄りの悪ノリが多く、目についた。
普通の文字でさらっと書いた方が面白い部分がちらほら。


面白いか面白くないかでいえば面白い。
そしてこの改変も分からないでもない。

web版はネット小説だから、文字数や盛り上げどころの配置に気を遣わなくて良い。
そのため良くも悪くも執拗に描写できたし、出し惜しみもなかった。

書籍版はページの都合があるので、この巻に限らず終盤の戦いが駆け足になりがち。
特に今回は元の4部が長大かつ話が繋がっており、これまでのようにエピソードを分散させることも難しく、純粋に削ぎ落とされた部分が多くなってしまっている。

1~4巻と比べてもweb版から変更・削除されたシーンが多く、その影響でめぐみんがカズマに好意を持つ理由が分からず、web版から持ってきた名シーンにも違和感を覚えた。
仮に評価を付けるなら、web版前提で★2ぐらいの評価になる。


……正直もやもやして、この先の巻を読み進めていくことを悩みもしたが。

次の6巻を読んだ瞬間に全て解消した。
6巻はカズマが調子に乗っただけ可哀想な目に遭うも、最後はかっこよく決める話で、web版を読んでいたときのような興奮があった。
どうやら自分は「カズマが仲間のために知恵と技で敵を出し抜いていく」のが好きらしい。

さらに爆焔2~3巻も読み終え、書籍版の設定に愛着が湧いてきた。
今なら違う感想を持つかもしれないと思い、改めて5巻を読み直すことに。



[再読後の感想]

本編1~6巻、爆焔1~3巻を読了済。
初読時はweb版との違いが気になってばかりいたが、今回はすんなりと読み進められた。
これほど文章を削って流れを変えているのに、話が破綻していないのは素直にすごい。

冷静にめぐみん視点で読むと、オーク戦でカズマの窮地を救ったのはゆんゆんの上級魔法で、続く鬼との戦いでは爆裂魔法を無駄撃ちして叱られている。
カズマは紅魔族の上級魔法無双に感嘆しているし、終章への伏線と言えなくもない。

シルビア戦も書籍版の前提条件なら、レールガンは必然に思えてきた。
カズマの失態も、あの時点では誰も兵器の使い方が分からないというフォローが付いていた。実際に切り札を見つけて持ってきたのは手柄だし、あのままだとジリ貧だったから、今回も充分に活躍している。
2~4巻は爆裂魔法でとどめを刺すパターンが続いていたから、今回のレールガンは変化球だったと、好意的に解釈した。
そういうわけでシルビア戦までフォント弄り以外の不満はなく読めた。

ただし決着からの流れが駆け足気味に感じたのと、終章の唐突感は変わらず。
ぎりぎりまで文章を削って、それでもページが足りなかったんだろうなと。

終章については、シルビア戦の書き方次第だったと思う。
カズマ捕縛時のやり取りがもう少し切羽詰まっていたら、めぐみんが足を止めて怒る場面にもっと筆が割かれていたら、きっと印象は違った。
終章で盛り上がりきれないので、読後感がすっきりしないのが惜しい。


とはいえ、初読時に感じたもやもや感はなくなった。
初読後の感想では細々と文句を書いたが、大きな不満は終章のみ。
もし書籍→webの順番で読んでいたら、違う感想になっていたのは間違いない。

再読後に評価を付けるなら★4にするほど印象は変わった。
読んでいるのは同じものなのに、これほど自分の評価がぶれたことに驚く。

今回の件で、読み手の知識や思い込みが、作品の評価に強く影響することを痛感した。

ゲームが好きだ。
子供の頃からゲームは最上の娯楽だったし、今も追いかけているシリーズがいくつかある。
遊ぶジャンルは偏っているものの、少なくともライトゲーマーの部類には入ると思っている。

が、たまにゲームをする時間が勿体ないと思える時がある。
特に一人用のゲームを黙々と遊んでいると、この時間で他のことができないかと考えてしまう瞬間がある。

こんなことは子供の頃は考えもしなかった。
嗜好が変わったのか、年を取り目新しさがなくなったのか、気力が落ちたのか。
時間が限られているのは、有力な理由の一つだ。
学生の頃はコスパ至上主義で、特に作業的なやりこみ要素があるゲームを喜んでいた。
今は長くても30時間ぐらいで終わるゲームを望んでいる。(そのわりにスマホゲーはぽちぽちと遊んでいるのがよく分からないが)


3月にNintendo Switchが発売された。
WiiUの早期撤退には思うところもあり、多少の警戒心も感じていたが、すぐに購入した。
スプラトゥーン2と、任天堂の新ハードを応援したい気持ちが半々だった。

同時にゼルダの伝説BotW(ブレス・オブ・ザ・ワイルド)を買った。
ロンチソフトの中では一番の大作。過去作はほとんど遊んだことがなかったが、今作はオープンワールドと聞いていたし、発売前の特集も面白かったので即決だった。

元から期待はしていたが、このゲームがとんでもない傑作だった。

冒頭で景色が広がる演出に息を飲んだし、リンクを動かしているだけで楽しい。
木になっているリンゴを取る時に、ジャンプして掴んでも良いし、木を登っても良いし、いっそ切り倒しても良いし、矢でリンゴを落としても良い。
そのリンゴを焚火に投げ入れたら焼きリンゴになる。
火は草むらにも燃え広がるし、武器に火を付けて魔物を攻撃できる。
魔物が取り落とした武器を拾って投げつけたら、見事にキャッチされる。

このアクションを取ったらどうなるのか、と試したらしっかり反応が返ってくる。
ゲームの底がまったく見えないまま、未知で広大な世界が広がっていて、どこにでも行ける。
「こんなゲームを遊びたかったんだ!」と強く興奮した。「これを待っていたんだ!」と。

年を取ってゲームを楽しめなくなったのかもしれないと不安がったり、その理由をあれこれと考えていたりしたのが噓のように、ハイラルの世界を冒険した。
特に平日のゲーム時間が睡眠時間に食い込んだのは、自分でも驚いた。
完全一人用のゲームに、ここまで没頭したのは久しぶりだった。


きっと僕はゲームに対するハードルが高くなっているのだと思う。
それを超えてきたのが、2015年のスプラトゥーンであり、今回のゼルダBotWだった。
このレベルの物が出てくるのは、そう短いスパンではないかもしれない。
次に同じような衝撃を受ける日がいつになるか、まだ分からない。

けれど本当に面白いゲームはまだまだ存在するし、その時は気力だの時間だのといった言い訳はあっさり消えてしまうものだと、よく分かった。
ゲームは面白い。それが変わらない限り、自分はゲームを好きでいられる。
そんな肯定感を与えてくれたゼルダBotWは、人生に残る大切な一本になった。

昨日ついにエンディングにたどり着いたので、良い機会だと思って書いた。
大きな旅は終わったが、これからまだ見ぬ祠を探しに出かけようかと思う。

16/11/18発売の「ポケットモンスタームーン」の感想。

殿堂入り時点でのプレイ時間は44:21。
ポケモンは青→銀・クリスタル→サファイア→プラチナ→ソウルシルバー→ホワイト2→Y→ホワイト→アルファサファイアと遊んできた。過去の法則に従って、今回もムーンを選択。


[12時間の時差]
ムーンを選んで良かったと思ったのが時差の存在。サンは本体時間に忠実にゲーム世界の時間が流れるが、ムーンは12時間ずれている。現実の夜に遊ぶことが多いから、ゲーム内がいつも明るい朝なのは嬉しかった。小学生の頃、ホーホーばかり出てオタチに会えなかったことを思い出した。
逆に休日の昼に遊ぶと、タイトル通り夜のアローラ地方を冒険できて、これはこれで新鮮。肝心なイベントの時は(ムーンなので)夜に合わせてくれるのも親切だった。

[シリーズ最高峰のシナリオとBGM]
ポケモンのストーリーは空気だと言われてきたが、今回は本当に良かった。いつもの「バッジを集めて悪の組織を倒してポケモンリーグに挑む話」じゃなかった。深くは語らないが、変に小難しい話ではなく、中身の薄い話でもなく。何より素晴らしいボーイ・ミーツ・ガールだった。
BGMもこの曲いいな!と思うことが多く、またバラエティに富んでいる。冒険心をくすぐられる道路、楽しく賑やかな試練、シリアスなスカル団やエーテル財団とのバトル、これぞポケモンバトルと言いたくなる島キング・クイーン戦、各キャラのテーマ……挙げだしたらキリがない。
個人的に好きなのは島キング戦、グラジオのテーマ、エーテルパラダイスに乗り込んだ時に船着場で流れる曲、ポニの大峡谷、リーリエのイベントで流れるピアノ曲あたり。

[ロトム図鑑]
かなり細かい間隔でセリフが更新されるのが嬉しい。ディグダトンネルでの「ボクも地名になりたい」が可愛い。
今回から手持ちが進化した時も図鑑のテキスト見せてくれるようになったのは、地味だけど素晴らしい改善点。最初に選んだ御三家の図鑑テキストを見逃しがちなのは、以前から気になっていた。
ポケファインダーは評価基準がよく分からなくて、あまり熱心にはやらなかった。撮影ポイントでは必ず起動するようにはしていたが、ver.5は遠すぎて断念。
ロトム図鑑で一番便利だったのはマップ。常に現在地や次の目的地が表示されるので助かったし、道路のカーブや小さな草むらまで俯瞰できるのは面白かった。次回作以降も継続してほしいシステム。
そういえば今作のマップは町と道路の境界が曖昧だったように思うが、これも好印象。ゲームをしているのではなく、島巡りをしているのだと実感できた。

[キャラクター]

ハウ君
アローラらしい明るくのんびりとしたキャラだが、それだけじゃないのはさすが。グラジオに対しての発言がいちいち真に迫ってるの笑う。父親が誰なのか気になる。

リーリエ
みんな大好きリーリエちゃん。最初は思っていたより影の薄い子。これはこれで可愛かったが、エーテルパラダイス後はメインヒロインに相応しい活躍っぷり。特にナッシーアイランドでの一幕は、あまりに甘酸っぱくて。人気が出るのも納得。

グラジオ義兄さん
第二のライバルキャラ来た!と思ったら独特のポーズ+かっこいいBGM+「グラジオはタイプ:ヌルをくりだそうとしている」の異質感で、強烈なインパクトを与えてくる人。エーテルパラダイスに乗り込むあたりは最初から最後までかっこいい。
性格の良さがにじみ出ているのが好き。特にエーテルハウスでのバトル後の謝罪、パラダイスに乗り込む直前にハウを待つ時の主人公との会話、ラナキラマウンテン前の台詞など、なんて魅力的なキャラだろうと思う。頼れる兄貴分ながら、彼自身も迷いがあったり、ノープランで敵の本拠地に乗り込んだり、あのポーズだったりと、隙もあるところが良い。今作で一番好きなキャラ。
リーリエとの関係はまったく気づかなかった。グラジオがヌルを連れて出ていったのを参考に、リーリエもコスモッグを連れて出ていったのかと思うと、この兄妹が愛おしすぎて。

ククイ博士
今までの博士は最初の三匹をくれるあたりがピークだったが、今回は歴代でも類を見ないほど出番が多い。中盤までは一緒に冒険しているようなものだし、途中でポケモンリーグを作るという壮大な計画を掲げて見事に実現。最後は初代チャンピオンの前に現れて物語の〆を担う大活躍。主人公たちを見守る一方、ストーリーの本筋に出過ぎないところも良かった。
グズマとの「しまキングになれなかった同士~」「ならなかったんだ」の会話がとても印象に残っている。深くは語られない彼らの少年時代や、それぞれが色々なことを考えて生きているのを感じられる名場面だった。

グズマ
この人も嫌いになれない。大人になりきれないまま成長しちゃったというか、自分の強さを認めてくれるルザミーネに懐いてるあたり、本当に精神的に脆い人なんだと。グソクムシャがパートナーとしてはまりすぎている。

ルザミーネ
自分の愛するもの以外は要らない過激主義。結構きつい台詞も多い。ウルトラスペースでの台詞が全国のトレーナーさんに突き刺さる。撃破後のリーリエに対する台詞は、ルザミーネなりの愛情を感じて好き。

[野生ポケモン]
草むらまで細かく分布されるようになったのは良いが、レア指定されたポケモンの出現率が非常に厳しい。この分布情報が正しいのか不安になってくるほど。
また最初は新鮮味のあった仲間呼びも厄介。仲間呼びがターン外行動で、その頻度も成功率も高いので、いつまでもバトルが終わらない。こちらの火力が足りない序盤は、トレーナー戦よりも野生の方がずっと手強かった。二匹いる間はボールを投げられないので、捕獲の難易度もぐっと上がっている。仲間呼び自体は面白いと思うので、もう少しマイルドに調整してほしかったところ。今作の数少ない不満点。

[試練とポケモンリーグ]
遊んでいて最も驚いたのは、ジム戦がないこと。今作は過去のシリーズ作品と比べると、かなり大胆に冒険しているが、まさかジム制度を廃止するとは思わなかった。
代わりに導入された試練は、どれもバラエティ豊か。ギャグ要素が強かったりと好みが分かれるところもあるが、ジム戦よりもこちらの方がポケモンらしいとは思えた。ヌシの強さはなかなかのものだし、Zクリスタルを集めるのは戦力UPに繋がるし、よく考えられている。
一方で四天王戦は従来通り。メンバーは素直に四人の島キング・クイーンでも良かったとは思う。初代チャンピオン等、リーグについては素晴らしい演出が多かったが、特に最後の戦いに至るまでの流れが大好き。あのイントロはずるい。

[過去作の尊重]
ゴールデンボールブリッジの台詞と手持ち(カントーのすがた)を完全再現した場所があったり、ポケモンリーグでのククイ博士の言葉だったり、随所で懐かしさを覚えた。カフェで過去作のご当地おやつが貰えるのも好き。いかりまんじゅうとか、ミアレガレットとか。

[フェスサークルとポケリゾート]
中身は可もなく不可もなく。リゾートは毎回リザードンに乗って飛んでいく演出が入るが、二回目以降は即時移動したい。
いきなりポンと解禁されるので、少し面食らうところはあった。もう少しシナリオとの繋がりがあっても良かったかも。世界観的にはどちらも実在する場所っぽいし。

[旅パ雑感]

 クリア時パーティー

アシレーヌ
うたかたのアリアのSEが心地よい。アシレーヌZでわだつみのシンフォニアに強化できるのも必殺技っぽくて良い。複合のフェアリーも便利で、対処しにくいドラゴンたちをムーンフォースでなぎ倒してくれた。ステータスが高くごり押しが利くので頼りになる。

ドデカバシ
特性と噛み合った技が強い。進化も早く中盤までは強すぎるほどだが、終盤は息切れ気味。専用技くちばしキャノンが楽しい。そらをとぶ当てが外れたので、今にして思えば別の子でも良かったかも。

クワガノン
さすがに進化が遅すぎる。Lv50越えるまでデンヂムシで過ごすとは思わなかった。見た目に反してすばやさが低く、思わぬ攻撃を受けてしまうことが多かった。飛行相手に繰り出すことが多いが、飛行を等倍で受けてしまうのも痛い。

ダグトリオ(アローラのすがた)
ディグダ時代は貧弱そのもの。鋼タイプが毒耐性にしかなっていない。安定した一致技はあるので火力は充分。手持ちが鈍足揃いなので、すばやさが高いのは助かる。カーリーヘアは発動機会自体は多いので、まあ楽しい。「あなをほる」がフィールドで使えなくなったのがちょっと寂しい。

アマージョ
専用技トロピカルキックが優秀。草なので半減されることも多いが、攻撃の種族値が高いので結構ダメージを出せる。いかにも硬そうな相手を等倍で沈めていく姿は頼もしかった。倒せなくとも攻撃ダウンで後続に繋げられるし、忘れた頃に発動する特性も素敵。

バクフーン
迷いに迷っての六匹目は、島スキャンで出会ったこの子に。同じ御三家でもアシレーヌと比べると、中盤の技が貧弱だったり、種族値が中途半端だったり。火炎放射を覚えてからは出番が増えた。リフレが圧倒的に可愛い。

秘伝役が要らないことをもっと早くに知っていればと思う。捕獲要員がおらず、弱攻撃がバクフーンのでんこうせっかぐらいで、何かと困ることが多かった。一応アマカジが粉を振りまく予定だったが、まさか物理攻撃特化型に成長するとは。

[総括]
20周年の記念作品で、過去作のお約束をがんがん破っているのに、歴代で最もポケモンらしい楽しさに満ちているポケモン。
アローラ地方をポケモンと一緒に島巡りする主人公が心の底から羨ましく、彼になりたいと思ったことは一度や二度ではない。
ORASキンセツがリメイク部分で主張してきた後ろ向きな世界観には落胆させられたが、その次にアローラを持ってきたのはお見事。作り手がポケモンの魅力を分かっていることに安心した。
思い出補正さえ破って、現時点でシリーズ最高傑作。ポケモンの未来は明るい。

16/10/08発売のMHST(モンスターハンターストーリーズ)をクリアしたので、その感想を。
発表された当初はMHXの方が期待値が高く、こちらはまったく興味の外だったが、体験版の手触りが意外と良く発売日に購入。

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今作で最も評価できるのが、モンスターハンターの世界を丁寧に描いている点。主人公はモンスターを孵化して育てるライダーだが、その本質は過去作を裏切るものではない。むしろ客観的にハンターや書士隊と接することで、本家と比べても世界観やテーマが分かりやすい作品となっている。
ターゲット層が低めのため、シナリオは王道で安定している。ナビルーも発売前やアニメ版の印象と違いびっくりするほど良い子。個人的にはもっとハンターたちと意見の対立があっても面白かったとは思うが、このぐらい優しい物語も悪くない。

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ライダーさんがとにかくかわいい。キャラメイクの幅は本家よりも狭いが、それ込みでもハンターさんより遥かにかわいい。
無口主人公とは思えないほど表情豊か。びっくり顔やライドオン時の決め顔も好きだが、やはりクライマックスのあれが一番良かった……。
本家のハンターさんと同じモーションも印象が違ってくるし、もうフィールドを走る後ろ姿だけで微笑ましい気持ちになれる。キャラメイクした主人公に愛着を持つタイプの人は、絶対はまると思う。

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本家だと拠点となる村でクエストを受けて出発を繰り返すが、今回は自分の好きな場所へ好きな方法で行くことができるのが新鮮だった。モンスターハンターの世界で生きている感覚が素晴らしい。
主人公の移動速度は遅く、追尾型のモンスターに狙われるとすぐに追いつかれてしまう。が、オトモンに乗ると振り切ることも可能に。特に走りながら笛を吹いてオトモンを呼び、そのまま飛び乗って逃げていくのが快感。


今まで狩る対象でしかなかったモンスターを、孵化/育成/共闘できるようになったことで、より愛着を持ちやすくなったのは大きい。今後のモンスター関連グッズも売れやすくなると思う。
オトモンの数も一作目にしてはかなり頑張っている。ナルガクルガとベリオロスが共演するのは初めてか。それぞれに設定された絆技も楽しく、全てを確認したくなる出来。
ちなみにモンスターのモーションは、どれも本編で見慣れたものばかり。ハンターだった頃に散々苦しめられたモーションを見ると、思わず声が出てしまう。


BGMも良い。何はともかく「風の絆」で、このメインテーマが英雄の証に匹敵するかっこよさ。曲の引き込み具合が強いし、頻繁に使われるので印象にも残りやすい。
各フィールドは無音だが、最初のジングルはどれも素敵。拠点は良曲揃いで、戦闘曲も堅実にかっこいいのでイヤホン推奨。本家と同じSEがあちこちで鳴るのもポイント高い。

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ちょっと微妙なところとしては、素材集めがRPGになったことで作業色が強まったところ。作業量自体は本家より少ないが、格下のモンスターの素材を集めている時の虚無感はこちらの方が強い。

ネコタクから遠い場所に生息するモンスターの狩りも辛いかな。ナルガクルガとか、ナルガクルガとかね。
こだわりだしたらキリがないものの、基本的にストーリーを進めないと良いものは手に入らないので、とりあえずエンディングまではあまりこだわらずに遊んだ方が楽しめる。それでもこだわりたくなるけど!


ゲーム的には討伐クエストが多いこともあり、ライダーが「自分でも戦えてモンスターとも共闘できるハンター上位互換」になっていたのは気になった。また「帰巣させて寝床でトドメを刺してタマゴを強奪する」とか、ハンターも真っ青の所業では。
しかし世界観に合わせすぎて遊びがつまらなくなるのも困るし、このあたりはゲームという形式の限界かもしれない。


逆にシナリオによって遊びを狭められたのが、ストーリーキャラといっても過言ではないレウス関連。この強制加入&名前変更不可のレウスが非常に強く「もうお前一匹で良いんじゃないかな?」と言いたくなる。個人的にはオトモンの名前を食べ物縛りで遊んでいたので、レウスだけ名前が浮いていたのは気になった。
しかしレウスがいなければシナリオの魅力が半減するのも事実。後半のゲームバランスを考えると一種の救済措置としても機能していたし、これはこれで良かったのかも。


あとは一部のモンスターをオトモンにできないとか、オトモンの名前を後から付け直せたら良かったぐらい。大きな問題点や不満点はなかったな。

 

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シリーズの肝である魅力的な世界観とテーマを、本家よりも雄弁に語る素晴らしいスピンオフ。モンハン語で固有名詞がはっきりと発音されたり、今までにないデザインのアイルーが出てきたり、強気に攻めているところもある上でしっかりとMHしているのはさすが。

スタッフロールまでのプレイ時間は47時間。シナリオが進む度に出てくるクエストも小まめに拾っていたから、寄り道せずに進めばもう少し早いか。
後からシリーズを振り返った時、MHの世界をぐっと広げた価値ある一本と呼ばれるようになるはず。良いゲームを遊んだ。